新井川渓谷の吊橋/静岡県静岡市葵区田代

橋梁とか土木構造物とか

畑薙ダムの少し下流側に、新井川渓谷と呼ばれる場所がある

そこを国土地理院地図で見ると、徒歩道で橋が架かっているように見える

更にそこを航空写真で確認すると、吊橋のようなものが見える。

今回はそれを現地確認してみようと、奥大井まで来た

確かに地図の通り行くと吊橋があった。

道中の写真は省略するが、概ね国土地理院地図の通りに徒歩道が存在する。
途中地図にない分岐が多数あり、何度か間違えたので、ここに来る際はGPSアプリの使用を推奨する。

まず最初に驚いたのは、主索をそのへんの立木に巻き付けていること
樹木アンカーとでも言うのだろうか。この橋の運命は文字通りこの樹木にかかっている。

天然の樹木をアンカーとして使用していることから、アンカー位置が左右対称ではない。

アンカーが左右対称でないからなのか、主索の長さも左右同じではないようで、左右で主索の弛み具合が異なり、橋自体も若干ではあるが歪んでいる。

橋の形式は、大井川では一般的なH型主塔の単径間無補剛吊橋だ。鋼材を組み合わせた鋼製主塔にはなっているが、もしかしたらかつては木製主塔だったかもしれない

床板は木の板1枚分しかなく非常に狭い
今まで渡った吊橋のなかで一番狭い幅だった

どのワイヤも頼りなく、本当に大丈夫なのか不安になる。

渓谷と呼ばれるだけあって、結構高い場所に吊橋がある。

新井川渓谷は穿入蛇行によりかつては深いV字谷を形成していた。現在は井川ダムの影響により砂礫が堆積してしまってる。

耐風索こそあるが、左右の歪み故にか中央付近の揺れは酷いものだ。

反対側まで来た

この先は国土地理院によると小河内まで道が続いているようだ。
流石にそこまで歩いていく時間はないので、ここで引き返した。

正直、今まで渡った吊橋の中では、一番の怖さであった。

新井川渓谷の吊橋

河川:大井川
市町村:静岡市葵区
道路区分:不明
道路種別:人道橋
竣工:1970年頃か?
橋長:55m
標高:約750m
形式:地碇式単径間無補剛吊橋
主塔:鋼製H型主塔
主索本数:2本
耐風索:あり
床版:木床
補剛桁:なし

場所はこのあたり、もし行かれる際は国土地理院地図を確認すること。

【2026/9/30追記】

出典:国土地理院 1:25,000地形図「畑薙湖」(昭和45年測量、昭和47年10月30日発行)をもとに筆者加筆

この橋の建設年は不明だが、現地の様子からおそらくそれなりには古いものだろうと想像がつく。

過去の国土地理院地図を確認したところ、一番古いものでは1972年(昭和45年)も地形図には既にこの位置に橋が架かっていたことが分かる。

時期的に畑薙ダム建設直後になるが、この橋がダム建設に関係あったのかは不明である。

1976年航空写真には既に現在と同様な形式の吊橋があることが確認できるため、途中で付け替え等が発生してなければ、1970年代初等頃からある吊橋であると推察できる。

【おまけ】

ここまで来るのに、デスロードど名高き静岡県道60号を走ってきたが、途中で落枝に2度もあい、ボンネットが凹んでしまった。

辛うじて機能面では支障がないので、現在もそのままにしている。

運動して疲れたので、帰りは田代にある「てしゃまんくの里」で静岡おでんを食べた。

やっぱり静岡帰ったらこれ食べないと。

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