富士岡から長尾峠へ抜ける旧箱根裏街道の古道【其ノ六】

廃道とか旧道とか未成道とか

前回のつづき


古道はここから 長尾峠へ沢沿いに真っ直ぐ登る
しかし 道は全く描かれておらず ここが一番の難所であろうことは想像に難くない


場所はこのあたり
標高760m 麓からは 5.3km 所要時間3時間13分
さてここからようやく本格的な山登りになるのだが……


古道の痕跡はあまりなかった
辛うじて道があるが それは林業用の巡回路に指定されているからであろう


永遠と笹林の中を進む さっきから笹が脚に刺さって凄い痛い
帰ってから見ると案の定傷だらけになってました……


途中で沢は二又に別れてる
そのうち片方を渡る

渡ると、古道が復活すると思いきや……


道なんてなかった
そこにはもう一つの沢があった
巡回路も沢を登るようになっていた
仕方がないので沢を登る

しばらく登ると


古道出現!!!!
もう諦めかけていたから結構感動した
しかも久々にほぼ完全な形で残存している!!!


幸せなことにしばらく古道が続いていた


意外にも美味しい収穫
次から箱根に用がある時はここを登ろう(ベルビュー富士へ不法侵入する不審者と間違えられる心配もないしね)


林道に姿を変えた2代目の登山道と違い こちらは殆ど手が加えられなかったのだろう


場所はおそらくこのあたり
標高810mを超えたあたり これから長尾峠まで100m以上も登る必要があるので さらに勾配がきつくなる
明治に入り 早々に廃止された理由はおそらくこの勾配と 沢の左岸を通る不安定さではないだろうか
2代目、3代目の道は 急勾配や沢を極力避けている傾向にある


素晴らしい古道の出現はしばらくつづいた
が……


あれ?古道は?

突然 地図に載っていない沢が出てきて分断されてた
沢が深いので 橋があった──ってことはまずないだろうな


沢を再び登ると 古道が出てきた
にしても、一度沢を降りるような道があった痕跡もないから…もしかして昔はここに沢がなかった? それとも本当に橋があった?


謎ではあるが なんとその後すぐに古道が消えて 地図に描かれてるほうの沢に出た


仕方が無いので沢を登る
するとバイクの喧騒が聞こえてくるようになった
県道401号線(旧国道138号線)が近くなってきたのだろう


すごい歩きづらい


場所はこのあたり
標高は856m 歩行距離6.0km 所要時間3時間55分
このあたりで国土地理院では沢が終わっている
実際に沢と思われる場所はここで終わりだった
だいぶ県道からの音も大きくなってきた 目の前のドラム缶も 県道からの不法投棄物だろう

「ここなら県道への復帰も簡単かな…」
と もはや古道探索は諦めモードで休憩しようと 石に腰掛け後ろを見たら……


上になんか平場ある!!


休憩してかは上に登ると 古道発見 しかしこれより下には続いている様子ではなかったから 今まで沢に呑み込まれていたのかな?


ラストスパートもちゃんと古道を提供してくれるようだ


ここから先はとくに問題なく進んだ


タイヤが落ちてる、つまり現道が近い証拠だ


なんかそびえ立つ石垣が見えてきた 道が別れてるが ここは左に行くのが正解だ


場所はここ
標高903m 歩行距離6.2km 所要時間4時間11分

古道は県道のガードレールの隙間から出てきた


静岡県道401号線御殿場箱根線である 旧国道138号線で、さらに遡ると 陸軍の軍用道路だった道である
富士見茶屋がある これが先ほど古道上でみた石垣の正体である
最もこの茶屋 最近営業しているのを見ていない
ここ茶屋の至るところに「休憩禁止」「Uターン禁止」「トイレのみの利用禁止」と『金払わない奴は帰れ』と言わんばかりの態度(実際にそれき近いことは書いてある)の貼り紙ばかりで 入る気が引ける
これが原因かな?と思いきや、他にも「自殺が起こった」等、様々な噂があるようだ……
だが、これだけは言おう
その噂 『ぜんぶ近くのベルビュー富士の噂話と同じだからな!!!!』

にしても、この日はGW中日だったので こんな稼ぎ時に営業していないのは いよいよ廃業したのかな?


さて、長尾隧道である
いまでこそトンネルで峠を超えてるが かつてはトンネルがあったわけがないので この道にも旧道があり それこそが箱根裏街道の古道であろう
ちなみにこの長尾隧道 明治45年に造られた明治隧道である


で、その古道はというと トンネル手前の広場っぽいところから出ている 正直わかりづらい
石垣の上がたぶんそうです


登ります わけがわかりませんね


登ると何故か車道に出た
実はこれ NTTの丸岳無線中継塔への建設&保安道路でこの道辿ると丸岳まで行けます


すぐにNTTの保安道路から外れ 峠へ向かいます


が、道を見失った
もういいや適当に進んじゃえ!(投げやり)


お、どこかに通じたぞ


箱根外輪山の登山道へ無事たどり着いたようだ
登山道からみると、ここが旧箱根裏街道の入口である

場所はこのあたり 標高は947mだ
そしてほぼこのあたりが 静岡県と神奈川県との県境だ
つまりこれにて 静岡県側の旧箱根裏街道は攻略完了だ


え、まだ神奈川県側になんかあるって?

そんなもの知るか

【おまけ】


そのまま登山道を使って安全に神奈川県側に下ることができる
ここが現在の長尾峠であろう 仙石原へ というのは これから行く旧箱根裏街道の神奈川県側の道 神奈川県道737号線長尾芦川線のことだ


というわけで降りてきた


長尾隧道の神奈川県側である ここで静岡県道401号線から神奈川県道736号線へと名前を変える


長尾峠の説明 旧箱根裏街道についても記述されている


長尾峠からの景色 かつての旅人も この景色に見とれていたのだろうか……

さて、その6まで続き 御殿場馬車鉄道の記事に匹敵するぐらいの長さになってしまったこの 長尾口の旧箱根裏街道の探索記事
実はこの古道の存在に気づいたのは その御殿場馬車鉄道の探索の際にお世話になった 御殿場市立図書館古文書を読む会の「ごてんばの古道」の矢倉沢往還の章に若干の記述があったからでした
そこから調べていくと まさか旧箱根裏街道だったという由緒ある道という事が判明 今回の探索に至りました

願うことなら…… 富士岡から長尾峠に、そして箱根に最短で行けるこの古道を登山道として整備してくれれば楽なんだけどな…… と地元民としては思います
たぶんそんなこと思うの 日常的に箱根登る人だけだろうけど

今回の行程

道のり 6.7km 所要時間4時間34分
高低差549m(364m→913m)
平均勾配 8.20% 平均速度 2.0km/h

完→神奈川県側につづく

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