大野原に分断された残念険道/静岡県道157号五本地御殿場線

酷道とか登山道とか


場所はこのあたり
裾野市の旧須山村 国道469号沿いである

今回紹介するのは 静岡県道157号五本地御殿場線である 五本地というのは起点付近の古い地名である
五本地はゴホンチと読み かつては御本陣と呼ばれていた
御厨と呼ばれた駿東郡は源頼朝の富士の巻狩にまつわる地名が数多くあり ここもそのひとつで 巻狩りの際にここに陣を敷いたことが名残になっている
須山村時代は字名として残っていたが 現在は既に使われていない地名になっている


起点は国道469号交点から
左に逸れる砂利道が県道157号だ
初っ端から漂う残念感 誰もこれが県道だとは思わないだろう

そもそも国道地理院地図ではここを県道扱いしていない Yahoo地図やその他ナビゲーションアプリでは県道としてしっかり反映されているが 大元はそもそも公道扱いさえしてないという始末
一応県道であるのは間違いないはずなんだが…


とりあえず進む
最近こんな険道ばっかり行ってるな


道路に轍はあるので定期的に車は来るみたいだ


この辺は富士山の火山灰と溶岩で 砂利道はこのように非常に荒れやすくなってる
故に舗装路率が高いんだけど ここはご覧の通り


途中で須山口登山道の看板を見つけた


どうやら今までの区間は富士山の登山道と重複していたらしい


しばらく進むと拓けた場所に出た


荒地の向こうに富士山が見えた


しばらく進むと何か見えてきた


射撃中という電光掲示板と共に封鎖が見えてきた
ここから先は東富士演習場の敷地となっていて 一般人は立ち入ることが出来ない
県道は実質ここで分断されている

今日は実弾射撃訓練中とのことで 警報も出ていた


ここのゲートだが 立入日というのが存在し 立入日には一部の地元民なら許可を得て立ち入ることが出来る
しかし今日みたいな射撃訓練中は自衛隊員以外の立入は厳禁されている


ここから先の県道は未併用区間となっているが 防衛省管理の道路 平塚道として整備されている


しばらく滞在していると スピーカーから「実弾射撃訓練中です 危険ですので立ち入らないでください」と放送が入った


ここは引き返して 分断区間の向こう側へ迂回しよう
……ん? すぐ手前に橋あったのか 気づかなかったわ


特に変哲もない橋
地図で見てみたら なんとこの川が裾野市と御殿場市の境界線だったみたいだ
……ってことは 今たってるの御殿場市なの?


場所はこのあたり
今度は分断区間の反対側にやってきた
ここは御殿場市の旧印野村になる
この場所で防衛省畑岡道と分岐し 県道157号は復活する


国土地理院地図によると この畑岡道をもう少し南に行ったところまで県道指定がなされてるようだが、ここから先は東富士演習場の敷地内なので県が管理できるのはここまでなはずである


こちら側でも射撃中との警告が出ている


畑岡道との分岐部には早速ヘキサが置いてある
起点側から見て 最も近い 県道を示す構造物である


県道はしばらくゴルフ場の中を走り 真っ直ぐ印野本村集落へと降っていく


集落の手前で2つ目のヘキサ


そして印野の集落の中心を通過していく

ここ印野は 「勝間田」「勝又」「勝亦」といった姓のものが多い
これは室町時代に 現牧之原市にあった勝間田城が今川義忠(桶狭間の戦いで有名な今川義元の祖父)に攻められ 落城した際 その残党が まさかの義忠の殺害してから逃げ出してここ印野に住み着いたからだそうな


印野本村を過ぎると県道は立派な舗装路のまま終点へと向かう


場所はここあたり
そして静岡県道155号滝ヶ原富士岡線との交点 印野交差点で県道157号は終点となる


終点側にもちゃんとヘキサがある


県道155号の富士岡方面側には青看を存在する
県道157号の行先は印野胎内とのみ書かれていて 須山の文字は何処にもない(まぁ分断されてるから当たり前だけど)

さて起点側の裾野市区間は道として成り立っておらず、ほぼ終点側御殿場市の印野集落を縦断するだけの県道と化しているこの道だが、この辺は東富士演習場により分断された道路が数多くある
そのうち県道として存在してたのが 県道66号富士御殿場線と 県道157号五本地御殿場線だ
どちらも軍用道路として陸軍が建設 後に県道となった経緯がある(そもそもこの辺の県道は殆どが軍用道路である 国道138号旧道の県道401号や印野で合流した県道155号も元は軍用道路だ)
県道66号の方は戦後になり分断区間が解消され 現在は国道469号に昇格している 東富士演習場のある大野原を縦断する唯一の道路ということで ツーリングロードとしても有名な場所になっている
片やもう一方の県道157号は 分断区間はそのまま 裾野市区間はほぼ見捨てられている状況 国道469号がすぐ近くを通るのもあり そもそも国道469号が旧原里村中心部と旧須山村中心部を結んでいたのに対し 県道157号が五本地という当時官林地しかない場所と 御殿場のチベットとも呼ばれる印野を結んでいたという微妙な経路だったことも災いしたのだろう

きっと今後もこの道路が全通することはないだろう
そんな不遇で微妙で中途半端な県道でした

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